ツッコミどころ満載?遊びと笑いの日本美術展in福岡市美術館

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皆さん、こんにちは!福岡のアパレル会社で働くmocchiです。

月日はもう11月!芸術の秋という事で、このブログでは福岡にある美術館の記事を度々アップしてきました。

そして今回は、先日紹介した《福岡市美術館》の展示企画の中でも、特に面白かった『遊びと笑いの日本美術』をはじめ、展示中だった様々な作品をご紹介したいと思います!

コレクション① 『遊びと笑いの日本美術』

素人の私からすれば、日本美術に笑いと遊びなんて結び付きがあるのか??と思っていましたが、実は「ツッコミどころ」に溢れているらしいのです。これはお笑いマニアとして、見ない訳にはいきませんね。

思わず『なんやこれっ!!』とツッコんでしまう作品も…(笑)

『異代同戯図巻』(江戸時代) 作・狩野昌運

なが〜〜〜く続く絵巻には、時代・地域の異なる人物や動物達が描かれます。見覚えのある姿とは違った視点で描かれおり、その本来の姿とのギャップに思わず笑いがこぼれます。

例えばこちら。

慈悲深い事で有名な観音菩薩が、なんと火縄銃を持っています。しかも片膝を立てて、銃の扱いにかなり手慣れている様子。こんなの知っている観音様じゃなーい!!

的の付近にいるフクロウも、よく見ると人間の様に旗を持っていて可愛いです。観音様の銃の腕前でも見ているのでしょうか?

『織部木兎香炉』(桃山時代) 作・不明

画像右にあるのは、ミミズクをモチーフにした香炉。耳のようにピンっと立っているのはミミズクの羽角と呼ばれる部分です。

本物のミミズク

そこから、いい香りと煙が漂ってくるわけです。想像してみると、なんだかとってもシュールで可愛いですよね。

『すす玉名人図』(江戸時代) 作・仙厓義梵

福岡県にお住まいの方、この絵のタッチに見覚えがありませんか??

これ実は、今年リニューアルオープンした《石村萬盛堂》の、メインビジュアルにもなっているイラストを手がけた「仙厓和尚」の作品です!

脱力感のあるゆる〜いタッチが特徴的。これは大道芸人が、ジャグリングをする場面を描いているそうですが、なんだか色々投げ過ぎて、見ているこっちが心配になります(笑)

しかも投げている物に生き物まで混ざっている?!床に落ちている物は、取り損ねた物でしょうか…。確かにツッコミ所満載な作品です(笑)

コレクション②『松永記念館室』

ここでは戦前戦後に活躍した、実業家で茶人の松永安左エ門氏の蒐集品が、常時20点ほど展示されています。全て合わせると、371点のコレクションが福岡市美術館に寄贈されたんだとか。

常設展示でもかなり見応えがありましたが、10月9日〜11月21日の間は特別展『没後50周年 電力王・松永安左エ門の茶(コレクション展とは別料金)』が開催されており、こちらはさらに見応えがありそうです!

コレクション➂ 近代美術コレクションハイライト

近代美術室では、国内外様々な近代美術作品を鑑賞する事が出来ます。訪れた日は、『サルバドール・ダリ』『レオナール・フジタ』など、世界的に超有名な画家の絵を間近で見ることが出来て感激!!

『桜を放つ女性』(2019年) 作・インカジョニバレCBE

そして上の画像は《桜を放つ女性》と言う作品。色鮮やかな衣装に満開の桜…。華やかな作品かと思いきや、女性と思われる人物が持っているのは銃です。

解説には「力を合わせれば、社会変革は可能である」というメッセージが込められているとあり、社会に対する訴えやエールを示した作品だと言う事が分かります。

近代美術の作品はメッセージ性の強い物が多く、作者の背景や当時の社会情勢を踏まえて鑑賞すると、見え方が全く変わってきます。実際に作品を見て、作者の思いを感じてください。


いかがでしたか?

近現代以外の世界中の作品を見る事ができ、以前紹介した福岡アジア美術館とはまた違った魅力がありました。

有名な画家の作品を福岡で見れた事にも驚きましたが、個人的には最初に紹介した『遊びと笑いの日本美術』の作品達が、親近感のある作風で見ているとほっこり楽しい気持ちになったので、お気に入りです。

ここで紹介した作品達は、ほんの一部。イチオシの『遊びと笑いの日本美術』は、11月14日まで展示されていますので、皆さんもぜひ一度訪れてみてください。きっと芸術を身近に感じる事ができますよ♪