ノスタルジックな気分に“邸宅”巡りはいかが?贅の限りを尽くした『旧伊藤伝右衛門邸』

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こんにちは!福岡のアパレル会社で働くmochhiです!

皆さんゴールデンウィークの予定は全て決まりましたか?まだの方は、昔の富豪達が建てた歴史的建造物“邸宅”に訪れてみてはいかがでしょうか。一歩敷地に足を踏み入れると、その当時の時代にまるでタイムスリップしたかのような感覚を味わえます。

私が今まで訪れた邸宅の中で、見応えがあったのは旧伊藤伝右衛門低〈福岡県飯塚市〉、旧蔵内邸〈福岡県築上郡〉、旧高取邸〈佐賀県唐津市〉などが思い浮かびます。今回は私の地元に一番近い『旧伊藤伝衛門邸』の魅力をもっと知っていただきたいので、そちらをご紹介したいと思います。

旧伊藤伝右衛門邸

アクセス〒820-0066 福岡県飯塚市幸袋300
営業時間9:30~17:00
定休日水曜日

この建物は、筑豊の炭鉱王として名を馳せた伊藤伝右衛門の本邸。大正天皇の従妹にあたる柳原白蓮(やなぎわらびゃくれん)と結婚し彼女を迎え入れる際には、大規模な改築を行いました。彼女のために内装は、わざわざ京都から宮大工を呼んでその技を尽くさせたといいます。20室以上ある部屋の数々は和と洋の装飾が美しくかけ合わり、様々な建築技術を堪能できます。その印象に残った部屋の数々を紹介していきますね。

応接間

表玄関を入ってすぐ、左手にある部屋が応接間です。暖炉を囲む飾枠は、近代イギリスのビクトリアンスタイルを使用。出窓の欄間にはめ込まれているのも、英国製のステンドグラスだとか。格調高き、重厚感のあるお部屋といったところでしょうか!こんな部屋に案内されたらすごくかしこまってしまいます。

角之間

応接間とはうってかわって、茶道に使うための炉もある純和室といった雰囲気の角之間。窓からは中庭も眺めることができます。中庭は、現代の家ではなかなか見ないですよね。庭を眺めながらお茶を楽しめるなんて、なんて風流なんでしょう。梅の花が咲く二月後半~三月の頃に行けば、また一段と趣深さを感じられそうです。

食堂

寄木張りの床に、テーブルに椅子と一見洋風な造りですが、西側にある食器棚は襖のような扉で和の雰囲気が漂います。この、和と洋が両方のかけ合わさった日本独特の修飾が、まさに大正ロマンを思わせます。

洗面所

洗面所の鏡ひとつにも、豪華さが目立ちます。鏡縁には、英国ビクトリア様式の装飾が施されていて気品が漂います。こんな立派な洗面所だと、1日に何回も手を洗いに行きたくなりそうです。

本座敷

私が訪れた時、大広間にはちょうど座敷雛達が展示してありました。数えきれないほどの数多の人形達は、ランダムに並べられたかのようですが、実は平安時代の遊びや文学の一場面の様子や再現しています。写真ではなかなか伝わりづらいですが、生で見ると圧巻の一言。

廊下

廊下の長さも、普通の家とは訳が違います。思わず端から端まで走りこんでタイムを測りそうでしたが、他のお客さんもいたのでグッと我慢しました。

2階:白蓮の部屋

2階は伝右衛門の妻・白蓮の居室です。窓からは広大な庭を一望できます!なんて贅沢なんでしょうか。部屋の全貌の写真も載せようと思ったのですが、窓からの景色に目を奪われすぎて撮るのを忘れてしまいました。なので、白蓮の部屋の全体は行ってからのお楽しみということで…。

庭園

そしてやっぱり素晴らしいのは、数々の部屋から眺める事ができる庭園の美しさ。1軒の家の庭ですが、まるでひとつの公園のような広さです。茅葺き屋根の四阿(あずまや:壁のない小屋。庭園などに休憩所として設けたもの。)や、石で造られ丸く架かった太鼓橋石で川の流れを表した枯流れなど見所満載。近代庭園らしく、芝生が敷かれているので恐く今の時期からは緑に色づき、更に見応えがあることでしょう。また、皇室ゆかりの巨大な石灯籠があるなど、白蓮がこの地に嫁いできたという様相が庭からも伺えます。

和洋折衷の調和の取れた、美しき部屋の数々はいかがでしたか?

実際に行って見てみると、より建物の広大さや豪華さを実感でき、思わず目を見張る事間違いなしです!「もし自分がこの家を持っていたら、この部屋に住みたいなぁ…」なんて考えながら探索しても面白いですよ。

またこの邸宅、伊藤伝右衛門と白蓮の恋愛模様を知ってから訪れると、更に面白く探索できるんです…。そこに焦点を当てた記事も近日載せる予定なので、そちらもよかったらご覧になってください。

流行りのスポットや、食べ物を目当てにお出かけするのもゴールデンウィークの楽しみの一つですが、歴史的な建造物達を訪れ、今年はノスタルジックな気持ちで過ごしてみてはいかがでしょうか。