“エコレザー”と“フェイクレザー”、2つの違いご存知ですか?

ファッション

皆さんこんにちは!アパレル会社で働くmocchiです。

アパレルショップでは夏物セールが終わり、ファーやレザーを使ったお洋服が、店頭に並ぶようになりました。

ところで、レザーの中でも最近は“エコレザー”“フェイクレザー”などの用語をよく耳にしますが、皆さんこの2つの違いご存知でしょうか?

アパレル会社で働く身の私ですが、恥ずかしながらつい最近まで、一緒の物だと思っていました…。

こんなことではいけないと思い、今回はエコレザーとフェイクレザー2つの違い調べ、まとめてみましたのでご紹介します。

皆さんも、ぜひこれからの洋服選びの参考に活用してみてください!

環境に優しいエコレザー

エコレザーとは

エコレザーとは、その名の通り環境に配慮して造られた“エコ”なレザーの事を指します。

このレザーは、定められた一定の基準をクリアしていないと“エコレザー”として認められません。

日本のエコレザー基準(JES)の主な認定要件は、下記の3つのように定められています。

  • 天然皮革であること
  • 排水、廃棄物処理が適正に管理された工場で製造された革であること。
  • 臭気、化学物質(ホルムアルデヒド・重金属・PCP・禁止アゾ染料・発がん性染料の使用制限)および染色摩擦堅ろう度に関する一定の基準を満たしていること。


天然皮革であることが第一条件ですが、その他にも加工の際に使用される物質が有害でないか、製造過程で出る廃棄物の管理がしっかりされているかなどが求められます。

製造から再利用まで、あらゆる過程で環境や人に配慮して造り出されています。

エコレザーの特徴

エコレザーは、混ぜる材料によって様々な質感やカラフルな色味をつくることが可能です。

また、リアルレザーが原料となっているため、耐久性が高く経年変化を楽しむ事もできるんです。

外見はリアルレザーとほぼ変わらず、軽量なのも特徴といえます。

ただ、雨や水濡れにはリアルレザー同様に弱かったり、手入れが必要になる所は、エコレザーの弱点だと言えます。

  • 天然皮革が使用されている
  • 決められたある一定の基準を合格したものが、エコレザーと呼ばれる
  • エコレザーは環境に配慮しつつ、オシャレを楽しめる
  • リアルレザーと同じような質感・風合いがある
  • 本革と同じように水分に弱く、手入れも必要

世界中で注目されているフェイクレザー

フェイクレザーとは

天然皮革が使用されているエコレザーとは違い、フェイクレザーには動物の皮は一切使われていません。合成皮革や人工皮革とも呼ばれており、一般的には布地に合成樹脂(ポリウレタンや塩化ビニールなど)を塗り重ねて造られています。

動物愛護の観点から、天然の毛・皮の利用を止める流れが世界中で注目されていますが、その多くがプラスチックを使って造られた物なので、実際は環境を汚染しているのではないかという懸念も広がっているそうです。

そのため最近では、リンゴやサボテンなどの植物を使った植物皮革(新ヴィーガンレザー)が開発されつつあり、よりサステナブルなレザーへの切り替えが進んでいます。

フェイクレザーの特徴

リアルレザーに比べ雨や湿気などに強く、手入れはほとんど必要ありません。

また、物にはよりますが、比較的安価な価格で市場に流通しているので、手に入れやすいのも特徴と言えます。

一方で、本革より耐久性は低くなり、経年劣化などでひび割れが起こる事も。長年使うアイテムとしては、不向きだと言えるでしょう。

  • 動物の皮を、一切使用していない物が“フェイクレザー”
  • 近年、環境にも配慮した植物皮革(新ヴィーガンレザー)の開発が、進んでいる。
  • リアルレザーに比べて水分に強く、比較的安価なので実用性が高い。
  • 経年劣化でひび割れなどが起こるので、本革のように長年は使えない。

まとめ:より地球に優しいレザーを選ぼう!

以上、エコレザー・フェイクレザー2つの違いについてまとめました。

それぞれ特徴の違いはありますが、2つの素材に共通して言えるのが環境や動物に配慮して造られているという事。

中でも、フェイクレザーの植物皮革(新ヴィーガンレザー)は、どちらに対しても配慮しているので、最も地球に優しいレザーなのではないかと思います。

植物皮革(ヴィーガンレザー)が、一般的に出回るにはもう少し時間がかかるかもしれませんが、地球の未来のためにも、よりサスティナブルなファッションアイテムの選択を心がけていきたいですね。