こんにちは!アパレル会社で働くmocchiです。
次々と流行が移り替わるファッション業界。必然的にファッション用語も新しい物が生まれたり、同じようなアイテムでも時代によって呼び名が変わったりします。
アパレル関係で仕事をしていると、より多くのファッション用語を耳にしますが、お恥ずかしながら明確に説明できない…といった用語も少なくありません。
このシリーズの記事では、基本的だけど意外と間違いやすいファッション用語・アイテムの違いを説明しようと思います。これからの服選びや、アパレル会社で働いている方は接客などの参考になれば幸いです!
意外に間違いやすいファッション用語・アイテム
第9回は、夏に活躍してくれる素材『麻』と『リネン』の違いについてご紹介します!
どちらとも、良く耳にする言葉ですよね。もしかすると『リネン』を日本語訳したものが、『麻』と思っている方も多いのでは?(私は勘違いしていた1人でした!)
しかしながら、単純に『麻』=『リネン』というわけでは無いんです。
それぞれの違い
『麻』とは
『麻』とは、植物に含まれる繊維の総称。特定の植物を指しているわけではないので、世界には様々な種類の麻が存在するんです。
繊維を採取する部位も植物によって異なり、高級織物から日常着、紙幣、糸などあらゆる用途で使用されています。
日本では縄文時代から既に衣類として利用されており、古くから我々の生活に深く関わっている繊維です。
『リネン』とは
上で説明した通り、麻には様々な植物が含まれます。『リネン』は、そのたくさんある植物から取れる麻繊維の一種となるんです。
そのため、麻素材はリネン以外にも苧麻という植物が原料となった“ラミー”や、“大麻”というアサ科の植物が原料の“ヘンプ”などが存在します。
ちょっぴりややこしいですが、『リネン』は“リネン”という植物が原材料という事ではなく、多くが“フラックス”と言われる亜麻科の植物から作られています。
この“フラックス”を乾燥させ、茎の繊維からとった糸がリネンと呼ばれます。
まとめ
それぞれの違いは分かりましたか?ポイントをまとめると、以下のようになります。
ポイント
- 麻という大きなジャンルの中に、リネンが含まれる。
- 麻とは植物に含まれる繊維の総称なので、色々な麻が存在する。
- リネンは、その多くが“フラックス”という植物が原料となっている。
ちなみに日本の「家庭用品品質表示」では、以前までリネンやラミーは『麻』としか表示できませんでしたが、2017年の改正により(“ヘンプ”は指定外繊維と記載されます。)『リネン』『ラミー』と表示できるようになりました。
ショップでの接客時に「リネンって何の素材?」と、お客様から尋ねられる事も少なくないので、特にアパレル関係のショップで働いている方は、覚えておくと役に立つと思います!
通気性の良さから、夏服によく使用されている『麻』。今時期の接客シーンや服選びの時に、ぜひ上記のポイントを活かしてみてください♪