こんにちは!アパレル会社で働くmocchiです。
次々と流行が移り替わるファッション業界。必然的にファッション用語も新しい物が生まれたり、同じようなアイテムでも時代によって呼び名が変わったりします。
アパレル関係で仕事をしていると、より多くのファッション用語を耳にしますが、お恥ずかしながら明確に説明できない…といった用語も少なくありません。
このシリーズの記事では、基本的だけど意外と間違いやすいファッション用語・アイテムの違いを説明しようと思います。これからの服選びや、アパレル会社で働いている方は接客などの参考になれば幸いです!
意外に間違いやすいファッション用語・アイテム
第8回は、『アロハシャツ』と『ボーリングシャツ』の違いについてご紹介します!
大まかな部類で分けると、どちらも同じオープンカラーシャツ。
用途の違いはなんと無く分かりますが、出生や細かなデザインの違いまでは知らないという方も多いのではないでしょうか?
それぞれの違いとは
アロハシャツ
植物柄など南国を思わせるデザインで知られる“アロハシャツ”。そのルーツ、実は日本の着物や浴衣が起源だと言われているんです。
19世紀、日本からハワイに移住した日系の人々が「パカラ」という開襟シャツの作業着に出会います。
日系の人々が着ていた着物はハワイの気候に合わなかったため、パカラを参考にしたシャツを着物を使い仕立て直したそう。それこそが”アロハシャツ”の起源だと言われています。
そのため、1930年頃のアロハシャツは着物や浴衣の柄を用いた和柄が多かったんだとか…。
ちなみに、“アロハシャツ”という名前は1937年に中国系商人により商品登録されます。そして、現在に至るまで誰かによって保持されているので、実は “アロハシャツ” というのは商品名になるんです。正式には、ハワイアンシャツと呼ばれるそうですよ。
現在、様々なデザインが展開されていますが、基本的に大判な柄物が主流。丈が短く、ズボンの上に出して着るのが本来の着方とされています。
ボーリングシャツ
“ボーリングシャツ”は1950年代、アメリカのボーリングブームと共に誕生したと言われています。
本来、ボウリングをプレイする際に着用するユニフォームでしたが、ロックンロールブームと相まって“ボーリングシャツ”もファッションアイテムとして注目されるようになったんだとか!
確かにこのシャツ、1950年代のアメカジスタイル“ロカビリーファッション”をイメージすると、欠かせないアイテムですよね。
さて、細かなデザインについて説明しますと、ボーリングシャツには腕が動きやすい様に、アクションプリーツが背中に施されています。
さらに、両胸にはスコアを収めるためのパッチポケット、背中や胸元にチーム名を表す刺繍などが施されているのも特徴です。
まとめ
それぞれの違いをご紹介しました!特徴を簡単にまとめると、以下のようになります。
アロハシャツ
- 実は、着物や浴衣が起源というのが有力。
- 「パカラ」という開襟シャツを参考にして造られた。
- 大判な柄物が主流で丈が短く、ズボンの上に出して着るのが本来の着方。
ボーリングシャツ
- 1950年代、アメリカのボーリングブームと共に誕生。
- “ロカビリーファッション”にも欠かせないアイテムの1つ。
- 基本的にアクションプリーツや胸ポケット、刺繍デザインが施されている。
一見似ているオープンカラーシャツ同士ですが、細かな仕様、そして誕生した時代背景や由来が全く違います。
特に、アロハシャツのルーツに日本が深く関わっている事には驚きでした。なんだかアロハシャツに愛着が湧いてきますね。
見分け方としては、アクションプリーツ又は胸ポケットの有無、刺繍が施されているかどうかなどで判断して頂くと2つの違いが分かりやすいです。最近は、デザイン展開の幅が広がり総柄のボーリングシャツもよく見かけるようになったので、上記のポイントを参考にアイテム選びをしてみてくださいね。