皆さんこんにちは!福岡のアパレル会社で働くmocchiです。
先日、意外と知られていない『エコレザーとフェイクレザーの違い』について、記事を書きました。
そしてこの違いを調べていた時に、見つけたのが植物を使った植物皮革(新ヴィーガンレザー)!環境にも動物にも配慮したこの皮革は、 最も地球に優しいレザーなのではないかと考えています。
そんな植物皮革ですが「え!?そんな植物で出来ていたの?!」と思わず呟いてしまうような物が、原料になっているんです。
そこで今回は、サスティナブルな植物皮革(新ヴィーガンレザー) が、どのような植物を原料として造られているかについてご紹介していきます!
こんなものまで?!植物皮革の原料となっている物
リンゴ
リンゴジュースをつくる際に、廃棄される皮や芯を上手く活用してうまれた“アップルレザー”。
廃棄される予定だった、リンゴの残りかすを加工したものを固め、ポリエステルをコーティングすることでレザー調に仕上げられています。
また、アップルレザーの特徴は環境に優しいだけでなく、パウダー状の粒子を含んでいるため、従来の合成皮革よりも「通気性」に優れているんだとか。
“アップルレザー”は、ドイツの自動車会社「フォルクスワーゲン」が、 2019年に発表した電気自動車シリーズのシート素材として使用されるなど、世界的な企業も大注目の新素材です。
ココナッツウォーター
ココナッツ農業の、廃棄ココナッツウォーターから開発された“ココナッツウォーターレザー”
ココナッツウォーターの中にあるセルロース(食物繊維)を抽出し、布状に加工されて造られています。
特徴としては革や紙のような感触を持ち、柔軟で耐久性があるとされています。製品をみる限り、リアルレザーにはない独特の模様がとてもオシャレ。
現在、成形技術を用いてシームレスな立体物を作るプロセスも開発中とのことで、これから様々なアパレル製品に使われる事を期待したいです。
きのこ
「エルメス(HERMES)」がパリで行った2021-22年秋冬向けの展示会で、きのこを原料にしたレザーバッグを発表したことにより、注目を浴びている“マッシュルームレザー”。
スポーツブランド「アディダス」なども、この素材を使った製品を発表予定しています。
短期間で成長する菌糸体(マイセリウム)を培養させて生産するため、リアルレザーに比べ圧倒的に生産効率が良いのが特徴。また、本物の革と同じような見た目で、耐久性もあるそう。
私達の身近なブランドからも、 “マッシュルームレザー” 製品が開発されることで、環境問題に興味を持つ消費者だけでなく、ファッションに敏感な人々にも、このような新素材が認識されると嬉しいです。
最後に
いかがでしたか?
全く想像もしていなかった植物からレザーが造られ、皆さんも驚いたのではないでしょうか?
ここで紹介した以外にも
・サボテン
・ぶどう
・パイナップルの葉
など様々な植物を原料にしたレザーが開発されており、植物の可能性や技術の進歩は改めて凄いなと感じました。
皆さんもこれをきっかけに、ぜひ植物皮革に注目してみて下さいね。